送迎サービスの運転ボランティアさんに聞きました
2025年11月13日
盛岡市社協で実施している「おでかけ送迎サービス」で運転ボランティアとして活動している大久保克彦さんに、ボランティア活動についてインタビューをおこないました。
※本インタビューは令和7年12月15日発行予定の福祉もりおかNo.222号と連動しています。

1.運転ボランティアを始めたきっかけはなんですか
自分も障がい者手帳を持っていて「将来自分もお世話になるかな」と思っていたところ、福祉もりおかを見たのがきっかけです。土木事務所で運転していたので、それなりに運転もできるかなと思って。
髪が長かったり、髭があったりと「採用されるかな…」と思いましたが、職員さんに「大丈夫です」との声をいただきました。私からは「もしクレームが来たらすぐ教えてください」みたいなやり取りをしたのを覚えています。
2.ボランティア活動で普段心がけていること、気をつけていることはありますか
利用者さんもお話が好きな方や、静かにしているのが好きな方など様々な方がいらっしゃるので、お話をいただいたら返すような、距離感を大切にしています。決まったルートがある方もいらっしゃるので、初めての利用者さんには「何か気を付けることはありますか?」と必ず確認しています。あと、リフトの昇降時は特に気を付けて操作しています。
自分が運転するときはできるだけ道路の凹凸やカーブのハンドル操作に気を配りますね。慣れが一番怖い思いで。また、アクシデントも想定して10分前には利用者さん宅へ着くよう心掛けています。とにかく“苦情が入らないように”という思いです(笑)
初めて行く場所の場合はボランティア同士の情報交換をする場合もあります。担当者からの確認もしっかり聞くようにしています。
3.ボランティア活動で感じることを教えてください
利用者さんも様々な障がいやご病気をお持ちの中で、大変な思いをしていると感じます。ご高齢の旦那さんをご高齢の奥様が支えるような場面などにも出合います。自分が(送迎ボランティアとして)できることは限られていますが、活動の中で気づいたことは担当者にちゃんと報告するよう心掛けています。気を配ることも多く、ただの運転ではないなという印象です。
送迎ボランティアと別に、今後は除雪のボランティアもできるかなと思っています。
-ボランティアマインドの根源はなんでしょうか?
ボランティアというより人助けというか…。今は自由な時間もありますし、送迎ボランティアの活動を通じてそんな思いも芽生えています。長年、自分がやってきたことで人に喜んでもらえることが“良いな”と思う部分があったのかな。
自分は足が悪く、仕事も中途半端な印象だったんです。何か一つはやりきりたいな、という思いもあって。また、運転は足を使いますから、自分にとっては日々の訓練のような思いもありますね。

4.利用されている方へメッセージがあれば教えてください
「ありがとう」と声をかけてくださったり、受け取れませんが飲料を促されたり、気を使っていただいて恐縮する思いもあります。どうか、遠慮なくご利用いただきたいです。
また、何か気づいたことがあれば教えていただきたいですし、ドライバーで回答が難しい事は、きちんと事務局に持ち帰ります。
送迎中、利用者さんが車内で落ち着くのが難しい場面もあります。介助者さんに「ごめんなさいね」と声をいただくことがあるのですが、気兼ねなく、送迎の車内では伸び伸びしていただけたらと思っています。
送迎のルート上なら、石割桜を見たりとか「岩手山が見たい」というリクエストにお応えしたり、桜並木を通ったりとかもします。もちろん、重ねてですが送迎のルート上なら(笑)。外の景色を楽しむのも含めてリラックスしてほしいなと思います。
-ありがとうございました。
最後に、これは担当者さんにお願いですが…。お伺いする利用者さんが半年や1年ぶりの方だと「辞めたかと思ったよ(笑)」とお話されることがあったり、送迎ルートを「あれ?」と忘れていたりすることがあるので…。ボランティア個々の活動日とスケジュールを合わせるのは大変だと思いますが、あまり期間があかないといいかな。お願いします(笑)
-わかりました。担当者にしっかり伝えます。今日は大変ありがとうございました!


